かま
カマキリを見た。
石ころの上で神妙に伏していた。
スニーカーでつついてみたが、動きゃあしない。
逃げもしない。
カマも振り上げない。
草色の背を蒼き蒼き天空にかざして、深い黙想にひたってる。
何の見返りも求めていない。
いついつ終えるつもりもない。
じっと見ていても仕方がないので、用事を済ませにそこを離れた。
少し後、さっきの場所のすぐ近くでカマキリを見た。
砂利の上に、滅裂になって死んでいた。
足とか羽根とかが、胴から放り出されて、散らばって。
さっきのカマキリとおんなじやつかどうかはわからない。
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