カテゴリー「座談・対談」の記事

座談 ~感性、どこいきますか~ 最終回・それぞれのChill

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさんを迎えての座談です。

●EVISBEATSさんの未発表曲『Chill』。トラック・ラップをエビスビーツさん、歌をゴスペルシンガーの男性の方が担当し、僕が作詞をさせていただきました。

『Chill』とはどんな曲なのか。3人の座談も最終回です。

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伊瀬   見方、聴き方って、人によって違うのかもしれませんね。

圭吾   伊瀬君はエビス君の曲を聴いて「色が見える」って言うけど、もっと具体的な何かが見える人もいるかもしれないし。リリックとか乗ったら余計にそうなるんちゃうかな。『Chill』っていう曲なんかもそうで。歌ってはる人が、こないだからすごく重い病気にかかっててね。僕、その人と二人で病院のまわり散歩しとったんですよ。

伊瀬   はい。

圭吾   その時の風景がね、あの歌詞と同じなんですよ。「静かな日の、坂を下る―」とか。

エビス  あの曲、なんかね、めちゃめちゃ不思議なんですよ。あの人のためにできたんちゃうか、っていうぐらい。あれは、すごい。

伊瀬   そんな偶然があったんですかー。

エビス  始まりは全然関係ないきっかけから生まれた曲だし、歌詞書いたのもあの人のことを知らない伊瀬君なんですけど、なんかね、もうあの人の歌なんですよ。

伊瀬   へえー、僕は思いついたままに歌詞を書いただけですよー。

C

圭吾   レコーディングしたのが手術する・・・4日前くらいやったっけな。手術して声出えへんようになるかもしれへんから、手術前に歌を録っておきたい、みたいなことで。その人自身もあの歌詞をすごい好きやって言ってました。

エビス  「静かな日の坂を下る―」だけでも、聴く人みんな、それぞれの静かな日があって、坂を下ってるイメージがパッて出てくるんですよ。あの歌は想像力が掻き立てられますね。

圭吾   僕は歌ってはる人のイメージがすごい強いです。大きな病気で入院してて、生きるのか死ぬのか、っていう状態で。大阪でも、病院の中って静かでね。で、天気のいい日にリハビリで外に出るんですよ。外に出ると谷町の坂があって。じゃあ、って別れたとき、ちょうど『Chill』の歌詞のシーンに重なって。あ、この人の歌やな、って思って。

伊瀬   書こうとして書いたわけじゃないんですけど、なんか、よかったです。

圭吾   ほんまにねえ。

エビス  いやほんまいい曲できました。あれは僕、がんばって売ります。売りさばきます(笑)

圭吾   売りちらかしましょう(笑)

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おわり

いかがでしたでしょうか。連日お読みいただきまして、ありがとうございましたー!

圭吾さん、エビスさん、有意義なお話をありがとうございました。今後のお二人の、より一層のご活躍を願っておりますー。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その8・感覚が導かれる

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさんを迎えての座談です。

●「見る」ということひとつ取っても、周りの音や匂いでその深みが増すことがわかりました。そこから、次の発見へ。

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圭吾   見てる人は多分「見てるだけや」って思ってるかもしれんけどね。

伊瀬   あ、そっかー。

圭吾   知らん間に入っとんのよ。匂いも音も。

伊瀬   意識しないうちに。

エビス  僕、ライブとかでもお香とか焚いたりライトアップさせたり、バックに映像流したり、したいんですもっと。音だけじゃない部分も感じてるでしょうから。

圭吾   うーん、「PVやったらカッコええのに曲だけ聴いたらあんましやった」っていうの、あるやん(笑)

エビス  はー、はいはい。わかりやすいソレ(笑)逆もありますね。むっちゃいい曲やのに、PVむっちゃダサい(笑)

圭吾   エビス君が新しく作ったトラックとか、部屋持ってきて友達とかと聴くんですね。どんなイメージかっていうのを、みんなで言い合ったりします。それでタイトルをつけたり。

伊瀬   エビスさんの曲のタイトルを、圭吾さんがつけたりするんですか。

圭吾   するする。こないだの『Fire』なんかもそうやし。

伊瀬   へえー。

圭吾   出たイメージをブヮー書いていったあとに、名前の字画、全っ部調べるねん。全っ部吉数(笑)

エビス伊瀬  笑

Amida

圭吾   でね、面白いのが、個展の一日目、作品の名前をつけてなかったんですよ。名前のプレートみたいなの、ナシで。

伊瀬   はい。

圭吾   三日目くらいに作品それぞれ名前をつけて、プレートをつけたんですね。それも全部、名前の画数調べて、吉数で(笑)

エビス伊瀬  笑

圭吾   ほんならめっちゃお客さん入ったんですよ。

伊瀬   えー!

圭吾   全然違いましたよ。プレート貼ってる時と貼ってない時で。お客さんの入りもやし、一つ一つの作品を見てる時間の長さとかも。

伊瀬   はーあ。いかに作品を単純に目で見ているだけじゃないか、っていうのがわかりますねえ。

圭吾   名前がついてるっていうだけで、ちょっと考えるんちゃうかなあ。ほんなら必然的に見てはる時間が長くなったりするんじゃないかなって思うのよ。

伊瀬   僕の友達でカップルがいるんですけど。色んなとこにまあ、デートに行きますよね。彼氏の方は歴史が好きだったりするんで、例えば、お城に行ったりもするんですよ。

圭吾   はいはい。

伊瀬   お城って、景色が綺麗だったりもするじゃないですか。彼女の方は別に歴史好きというほどでもなくて、直感で楽しむみたいなんです。綺麗なお庭やなあとか、立派な建物やなあとか、見たままに。

エビス  直感で。

伊瀬   で、彼氏のほうは、同じ城に行くにしても、歴史好きなんで、前もって色んな知識を入れとくんです。で、この城はどういう殿様が建てたとか、どんな戦があったとか、そういう資料をとりあえず先に調べておいて、それをたどるのが楽しいんですって。

エビス   へー。

伊瀬   同じ場所に行っても、見方が全然違うことがあるみたいです。

圭吾   彼氏は答えを知っておいて、それを確かめたいんやなあ。

伊瀬   圭吾さんの個展のプレートも、そういうことなんかなあって思いました。プレートの題名を作品でたどるような見方のほうが、感じ取りやすいっていうこともあるのかもしれませんね。

圭吾   色んな見方があるもんやなあ。

つづく

●次回、最終回です。実は僕、EVISBEATSさんが制作中の曲『Chill』の作詞をさせていただきました。EVISBEATSさんがトラック・ラップを担当して、ゴスペルシンガーの方が歌われているその曲。みなさんの感性に、どんなふうに届くのでしょうね。

最終回「それぞれの『Chill』」

明日の更新をお楽しみに。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その7・感じるということは

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさんを迎えての座談です。

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伊瀬   エビスさんの仕事って、耳に届ける仕事で、圭吾さんの仕事って、目に届ける仕事になりますよね。

エビス  はいはい。

伊瀬   逆ってどうなのかなって思って。圭吾さんは音楽をどう捉えてるのか、エビスさんはビジュアル的なものをどう見てるのか、って。どういう感覚なんでしょう。

エビス圭吾  うーむ。

伊瀬   目、って大事ですか、音楽するのに。

エビス  大事やなあ。でもスティービー・ワンダーとか、目、見えへんもんね。でもまあ、根本的に一緒ですよね?

圭吾   一緒、一緒。

伊瀬   僕、エビスさんの作る音楽って、色が見えてくるんですよ。

エビス  えー。

伊瀬   この曲、なんか赤いな、この曲、緑っぽいな、って。

エビス  誕生日辞典に書いてあったけど、音は色に変換できるって。そういう性質を持ってるって。

伊瀬   へえ。じゃあ逆もできるんですかね。圭吾さんの作った絵なり、物なりを見ていると、そこから音が感じられるような。

圭吾   できるんちゃうかなー。一回やってもらったのが、エビス君に個展のBGMを作ってもらう、っていう。

エビス  はいはいはい。

圭吾   雰囲気にバッチシ合わしてくれとったし。

伊瀬   なるほどー。

圭吾   まあそのCDも、個展で売りさばいたけどね。

エビス  「売りさばいた」て(笑)

圭吾   売りちらかしました(笑)エビス君のオリジナルも所々に入ったMIX CD。でもすごいいい感じのBGMでしたよ。

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伊瀬   個展も、音楽があったら引き立ったりするんですね。目で見るもののはずなのに、なんなんですかね、こういうの。

エビス  全然違ってくるよ、あるのとないのとで。五感で見るんやなあ。だから、匂いも大事やし。

圭吾   お香も焚いてました。

伊瀬   目で見るためのものであっても、音や匂いで引き立ってくるんですね。

エビス  食事とかもそうでしょ。見た目も大事です。同じものでも、ものっすごいライブハウスで食うオムライスと、オシャレな高級レストランで食うオムライスと、違いますもん。

圭吾   キャンプのカレーは部屋の中で食ってもなんか違う、っていう。

エビス  その差、なんですよね。

伊瀬   物を見る、音を聴く、っていうのも、そのもの以上の何かをプラスしてやると、何ていうか、深みが増すんでしょうねえ。車だって、単なる移動手段だけじゃなくって家族との団らんにも一役買ってたりするし、寂しいときにはどこかに連れて行ってくれる相棒だったりするだろうし。

圭吾   うんうん。

伊瀬   「こういうもの」って決めつけて見たら狭いままで終わってしまうけど、周りのいろんなものひっくるめて見たら味わい深くなりますね。

圭吾   うん。

伊瀬   相乗効果みたいなものは、色んなとこで起こってるんですねえ。

つづく(全9回)

●人はいろんな感じ方をしているみたいです。自分が意識している以上に、また意識しているつもりでいる部分以外でも。次回、圭吾さんの個展で、驚きの発見が。そういう心理もあるみたいです。

その8「感覚が導かれる」

明日の更新をお楽しみに。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その6・資料は自分の中にしかねえ

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん(写真左)、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさん(右)を迎えて。

●一切の情報を断って、作品制作に没入する。何をもとに、どうやって?

2008_0114uwa0018m エビス  一ヶ月籠もって、満足行くものは生み出せなかったけど、自己啓発的なものはありましたね。

伊瀬   作品には出なかったとしても「あ、オレってこうだったのか」って知ることにはなったんですね。

エビス  そうですね。日常ではできない自己分析はできましたね。

伊瀬   その時には作品にならなくても後々になってその時の体験が活きてきそうですね。

エビス  ほんまそうです。

圭吾   意味ないことじゃないね。

伊瀬   実際、籠もるっていうのはどういう形なんですか?

圭吾   マンションの、何もない部屋に、作品を作るための材料だけを持ち込んで。食料とね。

伊瀬   はあ。

圭吾   一切資料も持ち込まないんです。テレビとか、本とかも。で、一切資料がないと、思い出をたどるしかなくなるんです。家族のこことかね、いろんな思い出。

伊瀬   なるほどー。

X

エビス  僕、ノートに自分のことをいろいろ書きました。自分のことを客観的に見て、自分で自分を笑うようなこととか、自分をけなすような文章とかを書くんですよ。

圭吾   うんうん。

エビス  ほんだら、フッと心が晴れたりするんですよ。楽になる。そういうのをしないと、時間持て余してもう何してええかわからんなる。

圭吾   僕も体が疲れて寝てしまうまで作業してて、で寝る前に毎日日記つけてたんですけど、「これいいアイデア」みたいなのもいっぱい書き込んで。

伊瀬   はいはい。

圭吾   チ○毛集めて筆作ったらどうやろ!!とか真っっ剣に書いてました(笑)

エビス  アカンアカーン

圭吾   ええ味出るのんちゃうかー、って。

エビス  完全にアホですね(笑)

伊瀬   へえー(笑)そういうのから採用したアイデアってあるんですか?

圭吾   ありますよ。仕事としてのデザインは、なんかこう、「できました」って見せにくいとこあったりするんですけど、その時作ったものって見せれますね、自信持って。   

つづく

●次回より、話は新たな展開に。僕がずっと聞きたかった質問をしました。そのことで、いろんな発見に出会えましたよ。

その7「感じるということは」

明日の更新をおたのしみに。

ご意見・ご感想、お待ちしておりますー。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その5・迷いのエビスさん

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさんを迎えての座談です。

●籠もることで日常の境界を越える。その制作スタイルは、エビスビーツさんの体に合うものだったのでしょうか。

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伊瀬   エビスビーツさんが籠もったとき、どうだったんですか。

エビス  生み出せなかったです。

圭吾   アハハハ

伊瀬   にじみ出てこなかったんですね(笑)

圭吾   エビス君、むっちゃおもろかったもんなあ(笑)

エビス  いっぱい歌詞とかも書いて、音も作ったりしたんですけど、途中で投げ出してしまうんです。

伊瀬   じゃあ全部「NO」になるんですか?圭吾さんの「YES」と反対で。

エビス  めっちゃ頑張ってる自分がいるんやけど、それを客観視したときに「アレ?何やってんだ、コレは」ってなる。

伊瀬   「NOのエビスさん」が現れる。

圭吾   「迷いのエビスさん」。

エビス  「ムリムリ」みたいな。

圭吾   迷いを越えてトランス状態になられへんのやなあ。

エビス  僕ねえ、それできないんです。ビール飲んで酔っ払っても、必ず理性はちょっとあるんです。

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圭吾   籠もるのって、客観的に自分を見る目を一切なくして、没入してしまう、っていうのがね。

エビス  そうそう。リミッターをカットして、行き切った人が「天才ー」みたいな。

圭吾   うんうん。

エビス  限界決めてたらアカンねん。

伊瀬   エビスさんはそこは目指さないんですか?

エビス  なんか、向いてないもん。

   笑

圭吾   むっちゃおもろかったのがね。「一ヶ月籠もるのオススメやで」みたいなことを僕が教えてあげてね。で、エビスさんも籠もることになって。

伊瀬   はいはい。

圭吾   でもその前にね、「圭吾君、洗濯のときって外に出てええんですかー?」って(笑)

伊瀬エビス  笑

圭吾   好きにしいな、そんなん(笑)

   笑

圭吾   籠もってる一ヶ月の間にエビス君、誕生日迎えてね。僕ドアノブにケーキかけてあげたんですよ。それも内側からそーっと手出して取ってましたね。それくらいエビス君、頑張ってましたよ。

伊瀬   へえー。

圭吾   でもね、出てきたときはね、精神的に多分参ってたんでしょうね。

エビス  参ってましたねー。

圭吾   出てきたエビスがねえ・・・。今まで仲良くしてた犬を思い切りガン!ってシバいたときに、飼い主のことを疑って見る目、ってあるじゃないですか。

伊瀬   はい。

圭吾   その目をしてました(笑)

伊瀬エビス  アハハハハ

エビス  一ヶ月でやり切られへんかった、なんていうか、モヤモヤした目ですよ、あれは。

伊瀬   モヤモヤ(笑)

エビス  「イマイチ生み出されへんかった目」です(笑)

伊瀬   とりあえず最初に会った圭吾さんにぶつけた(笑)

つづく

●次回、何もない部屋に籠もって、一体どこからアイデアを引っ張っていたのか??

その6「資料は自分の中にしかねえ」

明日の更新をお楽しみに。

ご意見・ご感想お待ちしていまーす。今後の参考にさせていただきます。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その4・イケイケになる

グラフィックデザイナーの夛田圭吾(ただけいご)さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATS(エビスビーツ)さんを迎えての座談です。

●客観的に自分を見ることは大事です。でも、ほんとうに一人になったとき、その見方に変化が。

さて、圭吾さんが作品づくりのために、何もない部屋に籠もったときの話。自分を見つめ、物を生み出す、その過程で――

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圭吾   籠もったりなんかしたら、客観視が段々難しくなってくるんです。

伊瀬   完全に一人ですもんね。

エビス  僕も別のときに籠もったんですけど、すごい寂しいですよ。友達とか家族とか、誰かがいるっていうことが幸せなことやなってわかります。

圭吾   そうやね。

エビス  うれしいことです。

圭吾   一ヶ月、マンションに丸っきり一人で籠もってね。ケータイなんかも全部切って。2週間目くらいにむっちゃ寂しなるんですよ。誰とも口きかへんし。

伊瀬   へぇー。

圭吾   で、それ越えたら・・・イケイケになるんです。

伊瀬   作品がどんどん生まれるんですか。

圭吾   それに没入するわけなんですけど、不安さがなくなっていくんです。

伊瀬   不安さですか。

圭吾   誰にも相談できなくて、自分で全部決めるって不安なんですけど、イケイケになるとその不安がなくなるんです。

伊瀬   誰かに相談して安心したい、っていうことを思わなくなってくるんですか。

圭吾   そうそうそう。それを乗り切らないと作品ができない。で、それを越えて、一旦レールに乗ってしまうと、イケイケで突っ走れるんです。

伊瀬   ふーん。

圭吾   出たときにオヤジと初めてしゃべって。オヤジは1ヶ月前と同じ状態じゃないですか。なんか、すっごい温度差を感じましたねえ。

エビス  そういうのって、元に戻せるんですか。

圭吾   戻ってはいきますね。

Dothehiphop

伊瀬   その、「イケイケになる」っていうのは、何かがプラスされてそうなるのか、それともいらない何かが出ていってそういう状態になるんでしょうか。

圭吾   普段は、エビスの考えなり伊瀬君の考えなり、人と自分と照らし合わせて自分のことを客観視するけど、それがなくなると「信じるもの」のようなものを突き詰めるようになるんです。

伊瀬   対照物がなくなるんですもんね。

圭吾   「信じるもの」を突き詰めようとすると、「自己中毒」みたいなことになるんですね。

伊瀬   「自己中毒」ですか。

圭吾   自分の全部が「YES」になっていくんです。自問自答に対して全部を「YES」にしていって、で、その中毒になるんです。・・・トランス状態みたいな。

エビス伊瀬  はあーあ。

伊瀬   「いいのかな、悪いのかな」って迷うっていうレベルじゃなくなるんですねえ。自然ににじみ出るみたいな感じですか?

圭吾   うんうん。

エビス  そういうのって、合う人と合わない人がいると思うんですけど(笑)

圭吾   笑

エビス  一人で籠もるのが合う人と、周りに人がいっぱいいる中でも作品を作り出す人と。って、僕も一回籠もってわかりました(笑)

圭吾伊瀬  笑

伊瀬   どうなったんですか?

エビス  僕の場合ですか?

伊瀬   エビスさんの場合です。

エビス  生み出せなかったです。

圭吾   アハハハハハハ

つづく

●籠もってイケイケになる、それが作品を生むことに繋がる・・・けど、そのスタイルが皆に合うわけじゃない。次回、エビスビーツさんが籠もります!

その5「迷いのエビスさん」

明日の更新をお楽しみに。

ご意見・ご感想、ぜひお聞かせください。

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座談 ~感性、どこいきますか~ その3・口だけか、オレは。

グラフィックデザイナーの夛田圭吾(ただけいご)さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATS(エビスビーツ)さんを迎えての座談です。

●他の何かと自分とを置き換えたり、比べたりして、自分に「気づく」。気持ち次第で世の中は変わります。けど・・・。

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エビス  気持ち次第で辛いこともなくなるんです。あ、けどめっちゃ死にたなるときってありますよね。アハハハ。

圭吾伊瀬  笑

エビス  すっごい落ち込んでしまって、「死にたーい」ってなるとき。そんなときってどういうふうに気持ちを持っていったらいいんでしょうね。

圭吾   まずその理由を探るべきちゃうの?

伊瀬   パッ、てそういう気持ちが浮かんで、でそこから「何でやろ?」ってたどっていくべきなんとちゃいます?

エビス  ・・・何でかな、と。

圭吾   ・・・だいたいわかってるやん(笑)

エビス伊瀬  笑

圭吾   そういう時って大体さあ、ええことゆうといて悪いことしてもうてるときちゃう?えらそうに言ってたクセに、ヤラシイことしてもうた時とか(笑)

エビス  「口だけか、オレは」、って(笑)

圭吾   そういう自分に気づいたとき・・・死にたなるんちゃう?(笑)

エビス  ハズカシー、ってねえ(笑)

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圭吾   いやあ、僕らそういうやりとりよくあるんですよ。

伊瀬   はいはい。

圭吾   エビス君、日ごろ「世の中、愛ですよ!」って言ってるのに、おい、今のソレどこが愛なの?っていう(笑)

エビス  死にたなります(笑)

伊瀬   しかもその繰り返し(笑)

圭吾   そこが人間のかわいいとこやんね。エビス君の魅力でもありますよ。

エビス  客観的に自分を見てる、ってことでもありますね、そういうのは。

伊瀬   一歩引いて見てる自分もいないと、一旦沈んだら回復できないですよね。また図に乗ったらそのままだし。自分との対話って大事ですね。

圭吾   でもね、籠もったりなんかしたら、なかなかその客観視がだんだん難しくなっていったりするんですよ。

つづく

●次回より、お二人が作品制作に集中するため、それぞれ一人っきりでマンションに籠もって作業したときのエピソード。芸術を、どうやって生み出す?

その4『イケイケになる』

明日の更新をお楽しみに。

ご意見・ご感想、ぜひお聞かせ下さい。

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座談~感性、どこいきますか~その2・気づき、にどれだけ出会えるか

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさんを迎えての座談です。

人は変われるのか?変わるって、何だ?根っこの部分は変わらないとしたら、ではそれを・・・どうしましょうか?

心の話は、続いていきます。

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圭吾   ベースにあるものがあって、今立ってるわけやんか。ネガティブなものもあるかもしれんけど、ポジティブなものも持ってるし。使い方次第やんな。長所と短所って、一緒やもん。ベースの部分は変わらん気がするなあ。

伊瀬   そう思ったら、じゃあ自分の持ってる根本って、変える必要ないですね。そこから変えてしもたら、その人である意味がないですもん。元々あるものをどう良く活かしていくかですねえ。

圭吾   絶対悪口言わんとこ、って思ても、やっぱゆうてまうやん?

エビス  ゆうてまう。

圭吾   それはそれでええんやろなあ。

エビス  あんまりずーっとゆうてるのもイヤですけどね。ずううっと悪口(笑)。

伊瀬   前向きな悪口と、そうじゃないのってありますやん。ただの愚痴とかストレス発散みたいなのとか。指摘してる、っていうことと、ただ自分が処理できへんことのウップン晴らし、って違いますやんねえ。あ、でも指摘は悪口ではないか。

エビス  人を批判するにしても「ここをもっとこうせなアカンやろ」っていう、育てるような批判と、「お前は全然ダメダメ」みたいな押さえつけるのと。

圭吾   うーん。でも根本は変わらんねんで?ベースはベースやから。

伊瀬エビス  うーんそうかー。

圭吾   例えば「エビス、もっと音楽やっていく上でコミュニケーション力つけろよ」って言われてもさ、どう?でけへんやん自分。

エビス  まあいきなりはできないですかねえ。

圭吾   徐々にもでけへんやん。

エビス  ・・・できるて。アハハハ。

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圭吾   自分の距離って持ってるやんか。人との距離。

エビス  まあ、そういうのは人から言われて変えるもんじゃないですね。言われたとしても、自分発信でないとね。

圭吾   そやな。自発的なそういう気持ちが芽生えたらできることなんかもしれんな。

エビス  余計なおせっかいですもんね。アハハハ。

圭吾   大概のことはなあ(笑)

エビス  余計なおせっかいやわ(笑)

圭吾   自発的なもの、っていうのは、「変える」というか「気づき」なん違う?

伊瀬   気づき。

圭吾   山なんか登ってても、木を見て「あ、これは自分と同じやな」とか、毎年登る山があって、登るたびにちょっとずつしか成長せえへん木なんかを見て「これは自分と一緒やなあ」って、そういうふうに置き換えて物を考えられたら、面白いんじゃないかなあ。そういうふうに、気づけていくことができれば。

エビス  発想の転換で世の中変わることはあるでしょうね。どんなに辛くても、「ありがたいことだらけやー」って思ったら、とたんに世の中変わってしまいますもんね。

圭吾   辛いことなくなるよな。

エビス  そうですよ。あ、でもめっちゃ死にたなる時ってありますよね。アハハハハ。

つづく

●エビスビーツさんの「めっちゃ死にたなる時、アハハハ」って、どんな時なのか??

その3『口だけか、オレは。』

明日の更新をお楽しみに。

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座談~感性、どこいきますか~その1・変わりたいですか

グラフィックデザイナーの夛田圭吾さん(写真左)、トラックメーカー/ラッパーのEVISBEATSさん(右)を迎えて。

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喫茶店でお茶を飲みながら、3人のフリートークは始まりました。心の話から芸術の話、EVISBEATSさんの新曲のヒミツまで。感性は、どこに向かっていくのか???10日間ほどかけて少しずつ更新していきたいと思います。どうぞ最後までごゆっくりお付き合い下さい。

圭吾さんのこんな一言から、話は広がっていきます。

圭吾   自分、って変わりたいですか。

伊瀬   変わりたいですね。

エビス  もーいややこんなんー、オレこんな自分受け容れたくないわー、変えたいわー、って思いますけど。変えれないもんですかねえ。

圭吾   僕は「変わられへん」と思います。

エビス  えー、そうなんですか。そういうのって、受け容れていかなあかんもんですか。

圭吾   受け容れやなあかん。その部分によって何らかのヘマしたら、その時は償う。そういうのが人生なんちゃうかな。それをキッチリ償われへんと、バチ当たるんちゃうか。

エビス  劇的に人生変わることってあるんかな。

伊瀬   言葉としてよく聴くものではありますよね。「コレで人生変わった」とか。悪い方でも「アレのせいでオレの人生狂ってもうた」とか。

エビス  うーん。

伊瀬   外から入ってきたもんやったりするんですかね。「アイツのせいで」とか「あの事故があったから」人生変わってもうた、とか。

エビス  周りの状況が変わる、ってのも含まれるんやなあ。内面も外面も、ってそう考えたら一体「人生変わる」って何やろう?

伊瀬   「予定してたことと変わる」ってことなんですかね。良くも悪くも「こういうつもりじゃなかったのに」っていう。じゃあ「変わりたい」っていうのは「このまま行ったらこうなってしまうけど、そうじゃなくてもっと良い方に行きたい」ってことですか?

   うーん。

圭吾   根本は変えられへんような気がする。例えば理性が弱い人とかは、それを抑制することはできるけれども、そえは「追加されている部分」で、ベースのところは変えられへんのちがうかなあ。意識がやってる部分というか。

エビス伊瀬  うーん。

圭吾   エビス君なんか見てたら・・・。変われへんなあ、って思うねん。

エビス  僕、ほっとんど変わらないですよ。イヤになるほど変わらないですもん。

圭吾伊瀬  笑

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エビス  僕はほとんど変わらなくって、でも周りを見たときに「みんな立派になってんねんなあ」って。あれ、オレ何してんねやろ、みたいな。

圭吾   うっはっは

エビス  ない?そういうの。

圭吾   「隣の芝は青く見える」みたいに、隣の成長は著しく見えるねんな。

エビス  ヨソはヨソ、うちはうちやのにねえ(笑)

伊瀬   それってでも、逆も思われてますって。

圭吾   それはあるよ。

伊瀬   EVISBEATSみたいになりたーい、って思ってるヤツもいっぱいいますよ。

つづく

その2『気づき、にどれだけ出会えるか』

明日の更新をお楽しみに。

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